【JavaScript】textarea内を行番号指定で移動する方法
更新日:2023/04/05
Webページのtextarea要素に文章が入力されているとき、JavaScriptを使って行番号でカーソルを移動させる方法をお伝えします。
完成デモ
今回は次のような、textarea内を行番号指定で移動するフォームを作成します。
実際に動作するので、試してみてください。
行番号:
なお現行(2023/4月時点)のChromeとFirefoxおよびSafari(iPad)で動作確認しています。
ブラウザによっては動作しない可能性があります。
textarea内を行番号指定で移動する関数
まずは、textarea内を行番号指定で移動する関数のコードから紹介します。
textarea内を行番号指定で移動する関数
const textareaMoveRow = (textarea,rowNumber)=>{
rowNumber = Number(rowNumber); // 数値変換
if( isNaN(rowNumber) ) return -1; // 数値ではない
// 先頭行が指定された
if( rowNumber <= 0 ) return textareaMoveRow.moveCharPos(rowNumber,0);
// 指定行の文字位置を調べる
const text = textarea.value;
const regx = /\r\n|\n|\r/g;
let result;
let count=0;
while( (result = regx.exec( text )) !== null ){
if( ++count === lineNumber ) // 指定行に到達?
return textareaMoveRow.moveCharPos(textarea,result.index+1);
}
// 指定された行番号は範囲外
return textareaMoveRow.moveCharPos(textarea,text.length);
};
// textareaの指定文字位置に移動するメソッド
textareaMoveRow.moveCharPos = (textarea,charPos)=>{
textarea.focus();
textarea.setSelectionRange(charPos,charPos);
return charPos;
};
textareaMoveRow()は、第一引数にtextarea要素を、第二引数に0から始まる行番号を指定します。
デモのhtmlは、次のようになっています。
デモのhtml
<p class="spb"><button id="samplebutton">サンプル取得</button></p>
<textarea id="textarea" style="width:100%;height:300px"></textarea>
行番号:<input id="input">
<button id="button">移動</button>
次のコードは、ボタン等を制御するJavaScriptです。
デモのスクリプト
document.addEventListener("DOMContentLoaded",()=>{
const [input,textarea,button,demosample,samplebutton] =
["input","textarea","button","demosample","samplebutton"].map(e=>document.getElementById(e));
button.addEventListener("click",()=>{
textareaMoveRow( textarea , input.value );
});
samplebutton.addEventListener("click",()=>{
textarea.value = demosample.innerText;
});
});
samplebuttonはデモのhtml上にありませんが、サンプル用の文字列を囲む要素のid属性としてセットされています。
解説
textareaには、指定範囲を選択するsetSelectionRange()メソッドがあります。
setSelectionRange()メソッドの構文
textarea.setSelectionRange( selectionStart, selectionEnd )
selectionStartとselectionEndは、textarea内の先頭から数えた文字位置です。
selectionStartとselectionEndの値が異なる時は、その範囲を選択して、カーソルを移動します。
同じときは、その位置へカーソルを移動します。
■【JavaScript】 inputまたはtextarea内のテキスト選択を制御する方法
今回は行への移動なので、行の先頭の文字位置を確認して、その位置へ移動します。
方法としては正規表現で改行を順番に取得します。
textareaの改行はLF("\n")で統一されているので正規表現は /\n/ ですが、もしかしたら他のコードがあるかもしれないという少し小心な気持ちから、/\r\n|\n|\r/ になっています。
JavaScriptのマッチングにはStringのmatch()とRegExpのexec()メソッドがあります。
今回は、RegExpのexec()を使用します。
exec()で改行を指定された行数だけ取得できたら、exec()メソッドの戻り値のindexプロパティ+1へ移動します。
これで改行の直後、つまり次行の先頭にカーソルが移動します。
関数の使用例は、デモのスクリプトを見てください。
なお、setSelectionRange()メソッドが使用できない古いブラウザは、今回作成した関数は動きません。
当たり前ですが…
たぶん古いブラウザを考慮するのは、特殊なケース。
もう、古いブラウザは考えなくてもいいよね…
更新日:2023/04/05
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