【Blender】超初心者目線で伝える3Dキャラ作成手順
更新日:2023/06/15
Unityの学習を進めていたら、3Dキャラを自作してUnityで動かしてみたくなりました。
しかし3Dモデルについては全くの素人なので、ネットで調査しながら手探りでの作業です。
そんな中知ったのが、Blenderというフリーのソフトです。
早速ダウンロードして、3Dキャラを作成してみました。
今回は、手探りで初心者が3Dモデルを作成した顛末をお届けします。
少し細かいところまで説明しているので、このページを見れば同じような初心者でも一応は3Dキャラを作成できる...かもしれません。
- 1Blenderのインストール
- 2Blenderを起動する
- 3Blenderの座標系
- 4下絵を作成
- 53Dキャラの作成
- 下絵の取り込み
- ビューの移動と視点変更の操作
- 立方体の追加と透過
- 立方体の位置とサイズを調整
- 左右対称で作業する準備
- 立方体のサイズ合わせ
- 胴体を作成
- オブジェクトを分離する
- 下絵に合わせてカット
- 腕の作成
- 胴体と腕を結合
- 脚を作成
- 完成
- 63Dキャラを滑らかにする
- 7ピボット調整
- 8UV展開
- UV編集モードに移行
- シームを入れる
- UV展開する
- 9テクスチャペイント
- テクスチャの新規作成
- マテリアルの新規作成
- ペイントする
- 10リギング
- ボーンを作成する
- 11Unityで動かす
- 3Dモデルのエクスポート
- アニメーションアセットのインポート
- Unityに取り込む
- インスタンスを作成
- アニメーションする
Blenderのインストール
まずはBlenderをパソコンにインストールですね。
次のダウンロードページからインストーラーをダウンロードして、実行です。
インストール終了後にBlenderを起動すると、クイックセットアップが表示されました。
ここで言語を指定できるようです。
僕は、日本語を選択しました。
Blenderを起動する
クイックセットアップを終了すると、次のような画面が表示されました。
今回は2Dアニメーション等は関係ないので、この画面の外側をクリックして画面を消去しました。
初期状態で設置されている立方体は、クリックして選択状態にしてDeleteキーで削除しておきます。
Blenderの座標系
ここで、座標系について確認しておきます。
赤い軸がX座標、緑の軸がY座標のようです。
ということは、この面に対して垂直方向がZ軸ですね。
つまり、Blenderの正面はxを横軸、zを縦軸とした面になります。
yは奥行で、手前側がマイナス、奥側がプラスです。
数学の座標を想像していたので、少し戸惑いました。
下絵を作成
下絵がある方が作業をやりやすいようなので、下絵を用意しました。
最初は「下絵なんて必要ない!」と思って用意せずに始めたのですが、思った以上に難しかったです。
そのため、パソコンに入っているお絵かきソフトでササっと作成しました。
今回作成したのが、こちら。
基本図形だけで書いた正面図と側面図です。
この適当に書いた下絵が、どのような3Dキャラクターになるのか楽しみですね。
3Dキャラの作成
僕はBlenderどころか3Dモデリングが初めてです。
何をやったらいいのかわかりませんでした。
そこで、次のサイトを参考にさせていただきました。
ありがとうございます!
このサイトを参考にして、3Dキャラを作成していきます。
その際、わからなかったことを調べて、このページに反映しています。
なお、ここで紹介した方法よりも簡単だったり効率的だったりする方法があると思います。
今回は3Dキャラ作成の最初のステップとして、とにかくやってみるを主題にしています。
効率的な方法は、Blenderを使用しながら少しずつ覚えていけばいいですね。
下絵の取り込み
最初に下絵を取り込みます。
【Shift + A】キーを押すと、追加メニューが表示されます。
このメニューから、画像 → 参照 を選択します。
すると、ファイル選択ダイアログが表示されます。
ここで下絵を選択します。
下絵を取り込んだら、画面右端にあるプロパティウインドウで位置調整をします。
トランスフォーム
位置: X 0 Y 0 Z 0
回転: X 90° Y 0 Z 0
■側面図
トランスフォーム
位置: X 0 Y 0 Z 0
回転: X 90° Y 0 Z 90°
これで、十字にクロスした配置になります。
次に、サイズと不透明度を設定します。
サイズ: 身長(お好み)
不透明度: お好み
設定すると、次のようなイメージになりました。
次に作業中に下絵を選択できないようにロックしておきます。
まずは、アウトライナーにロックボタンを表示します。
アウトライナーは、オブジェクト名がリスト表示されているパネルです。
アウトライナー上部のフィルターボタンを押して、左から二番目の制限を有効にします。
すると、アウトライナーのオブジェクトリスト横に三角っぽいアイコンが追加されます。
追加されたアイコンをクリックすると、ロックのオン・オフ切り替えができます。
なお、オブジェクトの名前をダブルクリックすると、名前を変更できます。
僕は、わかりやすい名前に変更しておきました。
ビューの移動と視点変更の操作
この段階で、ビューの移動と視点変更について確認しておきます。
目的 | 操作 |
---|---|
ビューの回転 | マウスの中ボタン(ホイール)を押しながら、マウスを移動 |
ビューの移動 | Shiftキーとマウスの中ボタン(ホイール)を押しながら、マウスを移動 |
中ボタン移動は、他のアプリではあまりないような気がしますね。
これに慣れてからUnityに戻ったら、操作方法が違うので戸惑いました。
うーん...という感じです。
次に視点変更です。
テンキーを押すと、視点を正面や側面に変更できます。
視点 | キー |
---|---|
正面 | 1キー |
背面 | Ctrl + 1キー |
右面 | 3キー |
左面 | Ctrl + 3キー |
上面 | 7キー |
下面 | Ctrl + 7キー |
視点変更は、3Dモデリングに慣れていないうちは、位置調整などでよく使うと思います。
テンキーが無いときは、上部のメニュー:編集 → プレファランス → 入力で、テンキーを模倣にチェックを入れます。
これで数値キーで、視点を変更できるようになります。
立方体の追加と透過
次に、【Shift + A】キーで追加メニューを開いて、メッシュ → 立方体で、立方体を追加します。
すると起動直後に表示されていた立方体が追加されます。
追加直後は下絵が立方体の中に入ってしまい、見えません。
そこで、オブジェクトを透過させます。
右上に並んでいる小さなアイコンの右端をクリックして、3Dビューのシェーディングを表示して、透過にチェックを入れます。
透過させるとオブジェクトが見えにくくなります。
僕は、1に近い値にしておきました。
最終的に、次のような状態になります。
立方体の位置とサイズを調整
次に、立方体を頭に合わせて、サイズと位置を調整します。
この段階では、次の図のように大雑把で大丈夫です。
サイズと位置の調整は、次の方法でおこないます。
サイズ変更は【s】キーを押します。
マウスを移動すると、オブジェクトが縮小・拡大します。
x軸に沿ってサイズ変更したいときは、【s】→【x】キーの順に押します。
同じようにy軸は【s】→【y】キー、z軸は【s】→【z】キーです。
押した後にマウスを移動すると、軸方向のみが縮小・拡大します。
移動は 【g】キーを押します。
サイズ変更と同様に、【g】→【x】キー、【g】→【y】キー、【g】→【z】キーで軸に沿って移動します。
いろいろ作業をしていると、キーを入力しても反応しないときがあります。
一番多いのはオブジェクトを選択していないというミスです。
僕はよくやります…
あとは文字のキーボード入力の変換モードが全角になっていることが、何回かありました。
キーが反応しないときは、こちらも確認してみてください。
数値入力で、位置とサイズを変更できます。
オブジェクト選択中に【n】キーを押すと、3Dビューの右側にタブが表示・非表示されます。
アイテムタブを開きます。
位置や寸法に数値を入力して調整します。
左右対称で作業する準備
人物キャラクターなどは、左右対称のものが多いです。
そこで左または右側を作って、反対側は自動で生成します。
ナイフで立方体をカット
まずはナイフで立方体をカットして、次の図のように右側(または左側)のみを残します。
ナイフは頻繁に使うので、使い方を解説しておきます。
ナイフの使い方
- 【1】キーで視点を正面に変更します。
- 左上の選択ボックスでオブジェクトモードから、編集モードに変更します。
- 左側で縦に並んでいるツールバーから、ナイフを選択します。
このとき、マウスカーソルの形状がナイフに変っている必要があります。
変っていない時は、ツールバーを少し長くクリックします。 - 次に立方体の上辺の中央をクリックします。
緑色の点が表示されます。 - 【c】キーを押します。
画面下の C:透過カット(OFF) が、C:透過カット(ON)に変ります。OFFのときは表側の面のみカットされます。
ONにすると、裏側までカットされます。 - 立方体の下辺の中央をクリックします。
- エンターキーを押して、確定します
この作業で立方体の辺上に頂点が追加され、頂点と頂点を結んだ辺が作成されます。
最初は、二つの立方体にカットするイメージを持っていました。
実際は面をカットしているようですね。
片側の削除
次に、カットした立方体の片側を削除します。
- 選択モードを頂点に変更
オブジェクトの頂点を選択するモードに変更します。
画面上部に、頂点・辺・面の選択モードを切り替える3つのアイコンがあります。
ここで、頂点を選択します。 - 削除側の頂点を選択
削除側の頂点を【Shift】キーを押しながらクリックしていきます。
- 【Delete】キーを押す
【Delete】キーを押して表示されたメニューから、頂点を選択します。
- 結果を確認する
操作を間違えると、残す側の面や頂点が削除されることがあります。
慣れないうちは選択モードを面に切り替えて、面が残っているか確認しましょう。なお、切断面には面がありません。
上の図で面のように見えるものは、下絵です。
上の説明では頂点をまとめて選択していますが、一つずつ選択して削除の繰り返しでも大丈夫です。
ミラーモディファイアの追加
ミラーモディファイアはオブジェクトを鏡のように反転して、反転元の変更を反転先に反映する機能です。
- 編集モードからオブジェクトモードに変更します。
- 立方体を選択してミラーモディファイアプロパティを開く
ミラーモディファイアプロパティは、レンチ(工具)のようなアイコンのタブです。
- ミラーモディファイアを追加
ミラーモディファイアを追加をクリックして、表示されたリストからミラーを選択します。
これで、削除した側に反転したオブジェクトが表示されます。
立方体のサイズ合わせ
ナイフで下絵に合わせてカット後に、必要が無い方の頂点を削除します。
または、二等分ツールでカットと削除を同時に行います。
- 二等分するオブジェクトを範囲選択します
ボックス選択ツール選択後に、マウスボタンを押しながら選択範囲を囲むように移動します。
または、【a】キーを押すと全選択されます。
- 二等分ツールを選択します
ナイフツールのアイコンを長押しすると、ナイフと二等分の選択メニューが表示されます。
- カット面を指定
オブジェクト上でクリックした後、指を離さないでカット方向を決定します。
- カットオプションを決定する
マウスボタンから指を離すと、次の画面が表示されます。
内側をクリアまたは外側をクリアを選択すると、カットの内側または外側が削除されます。
フィルを選択すると、カット面に面が挿入されます。
ただし、カットした面が既存の面に囲われているのが条件です。下図のようにカットすると、面が挿入されません。
やりなおすときは、上部のメニュー:編集 → 元に戻す で、元に戻してください。
【a】キーをして二等分を繰り返すのが、効率的な気がします。
なお、後の作業で小さくなるので少し大きめカットするのがコツだそうです。
カット作業中に面が作成されなかったときは、次の手順で面を作成します。
- 選択モードを辺に変更します
- 辺を3つ選択します
- 【f】キーを押します
- 選択した辺の内側に面が作成されます
胴体を作成
次に、頭から引き出す形で胴体を作成します。
面の中に面を作成(差し込み)したあと、差し込んだ面を押し出します。
- 選択モードを面に切り替えて、下面を選択します。
- 【i】キーを押して、面の差し込みを開始します
- 【b】キーを押して、境界オプションをオフにします
- マウスで差し込む面の大きさを決めます
慣れないと難しいです。
面の中、外、上下、いろいろ動かしてみてください。 - クリックすると決定されます
斜め下から見ると、下絵と大きさを合わせるのが難しいです。
後からカットすればいいので、大きめでよさそうです。
次に、面を押し出します。
- 差し込んだ面を選択します。
- 【e】キーを押して、面の押し出しを開始します
- マウスで押し出す大きさを決めます
胴体の長さに合わせます。
- クリックすると決定されます
今回は面を選択した後【1】キーを押して視点を正面に変更してから、【e】キーを押すとやりやすいです。
オブジェクトを分離する
次に下絵に合わせて頭と胴体をカットしていくのですが、二等分で頭だけをカットしたいときに胴体までカットしてしまうことがあります。
頭だけを選択していないのが原因ですが、二等分のたびに頭だけを選択するのは面倒です。
そこで、頭と胴体を異なるオブジェクトに分離させておきます。
- オブジェクトモードに変更して、ミラーモディファイヤーを切る
ミラーモディファイヤーを追加したまま分離すると、ミラー側が実体化されてしまうので切っておきます。
※ミラーモディファイヤーは後から追加できるので、完成するまで切っておいた方がやりやすいかもしれません。 - 編集モードに変更して、分離する面を選択する
- 【p】キーを押す
分離方法を選択する画面が表示されます。
- 選択を選択
オブジェクトを分離すると、アウトラインに新しいオブジェクトが追加されます。
表示・非表示を切り替えて、分離面に面があるかどうか確認します。
面がないときは、挿入しておきます。
下絵に合わせてカット
頭と胴体に立方体を合わせたら、下絵に沿って形を作っていきます。
その前に、内側に面を貼っておきます。
これがないと、カットでうまくいきません。
※慣れてくれば必要ないかもしれません。
つまり、他のオブジェクトを編集するときは、一度オブジェクトモードに戻ってオブジェクトを選択して、編集モードに移行します。
面を貼ったら、カットします。
カットの方法はいろいろありますが、今回は二等分でザクザク切っていきます。
まずは、胴体部分を非表示にして頭部分を作業します。
- 【1】キーで視点を正面に変更
- 【a】キーで全体選択 → 二等分 → 【a】キーで全体選択 → 二等分 を繰り返す
二等分でフィルのチェックを忘れずにいれましょう。
- 3キーで視点を側面に変更
- ザクザク切っていく
この状態だと四角いので、【7】キーで視点を上にしたり、斜めに回転したりしてカットしていきます。
斜めで思ったようにカットするのは慣れが必要なので、保存してから作業した方がいいかもしれません。
同じように胴体部分をカットしていきます。
次のようになりました。
腕の作成
次に、腕を作成します。
オブジェクトモードに変更して、【Shift + a】キー → メッシュ で円柱を作成します。
追加直後は、次のような画面が表示されて円柱の半径等を指定できます。
円柱の作成直後はサイズが大きいので、ここでおおまかなサイズに変更しておきます。
また、頂点数の初期値が32ですが、今回のサイズでは少し多い気がするので16に減らしてあります。
後で思ったのですが、もっと少なくてもよかったです。
変更したら、移動(gキー)やサイズ変更(sキー)、二等分などで下絵に合わせます。
上の図は胴体部分に突き抜けていますが、結合時に削除されます。
次に、手の部分を作成します。
オブジェクトモードになっているか確認して、球を追加します。
編集モードで追加すると、腕オブジェクトの一部になってしまいます。
後の作業で都合が悪いので、オブジェクトモードで追加します。
次に、ブーリアン結合で腕と手を結合します。
- オブジェクトモードに変更
- 手オブジェクトを選択
- ブーリアンモディファイア―を追加
- 合成を選択
- スポイトをクリック
- アウトラインの腕オブジェクトをクリック
- サブメニューを表示して適用する
これで、手オブジェクトにコピーされた腕部分が結合されます。
元となった腕オブジェクトが残っているので、削除しておきます。
今後は、残った方を腕オブジェクトと呼びます。
胴体と腕を結合
腕と手を結合した方法と同じように、胴体オブジェクトと腕オブジェクトを結合します。
今回は胴体にブーリアンモディファイア―を追加します。
脚を作成
腕と同じように脚を作成して、胴体と連結します。
手は球でしたが、足部分は立方体です。
完成
最後にブーリアン結合で頭と胴体を結合して、ミラー面に面が作成されていたら削除します。
ミラーモディファイアーが削除されていたら、追加します。
ここまで、三日かかりました…
面のカットはもっと粗くてもよかったかもしれません。
無料の3Dモデルをダウンロードして、参考にするのもよさそうです。
ここで一度、名前を付けて保存しておきます。
3Dキャラを滑らかにする
おおまかに作った3Dキャラを滑らかにして、見た目を良くします。
オブジェクトモードでキャラを選択して、マウスの右ボタンクリックでオブジェクトコンテクストメニューを表示します。
スムースシェードを選択します。
少し滑らかになりました。
次に、サブディビジョンサーフェス・モディファイアーを追加します。
このモディファイアーは、面を細分化してくれるようです。
適用したら、スマートになりました。
下絵合わせは大きめに、の意味がわかりました。
ただ、足首などが少し細すぎる気がします。
修正してみます。
スムースシェードを適用する前まで、戻します。
※Ctrl + Z で一つ前に戻ります
修正の仕方の情報を見つけることができなかったので、いろいろ試してみました。
その結果、サブディビジョンサーフェスは接続面の面密度に差があると角度が急になる、ということがわかりました。
作成したキャラの肩部分を見ると、胴体側の面と腕側の面の数の差が大きいです。
そこで、ナイフで胴体側の面を分割します。
同じように、足と胴体部も作業します。
※透過をオフにしてあります
最後に、靴側も作業します。
画像は省略します。
スムースシェードとサブディビジョンサーフェスを適用すると、次のようになりました。
かなり、よくなりました!
肩がなかった(忘れてた)のに、肩っぽいものができています!
最後に、ミラーとサブディビジョンサーフェスを適用します。
適用は各モディファイヤーの v ボタン(二つある右側)をクリックすると、メニューが表示されます。
ピボット調整
ピボットとは、オブジェクトの原点を指します。
キャラクターのピボットをどこにするかは状況によって変わってきますが、、今回は足元に設定してみます。
まずは、オブジェクトモードでキャラクターを選択した後アイテムタブを選択します。
※タブが表示されていないときは、【n】キーを押します。
座標軸の原点がキャラクターの足元になるように、キャラクターを移動します。
xとy座標は今回は動かす必要がなかったので、zのみ移動しています。
次に、メニュー:オブジェクト → 適用 → 全トランスフォーム を実行します。
これで、設定完了です。
UV展開
キャラクターが完成したら、次はUV展開です。
UV展開は、3Dモデルの表面に切り込みを入れて平面にする作業です。
これにより、モデルの色付けを効率化することができるようです。
UV編集モードに移行
UV編集モードへの移行は、上部メニューのUV編集をクリックします。
すると、画面が二分割されます。
右側は3Dモデルが表示されます。
左側は、UVの展開結果です。
シームを入れる
シーム(seam)は縫い目という意味で、3Dモデルを展開するために入れた切れ込みです。
次の手順でシームを入れていきます。
- 辺選択モードに変更する
- 辺を選択する
- マウスの右ボタンをクリックしてコンテキストメニューを表示
- シームをマークを選択
- 2から繰り返す
Shiftキーを押しながら辺をまとめて選択してから、マークすると楽です。
シームを解除するときは、辺を選択してからコンテキストメニューでシームをクリアを選択します。
シームは、縫いぐるみを作る時の縫い目を想像しながら入れていきます。
縫いぐるみは、腕や足などの部品の接合部、背面などに縫い目を入れていくと思います。
同じように、シームを入れていきます。
後で手直しできるので、直感で入れていきましょう。
UV展開する
【a】キーを押して、3Dモデルを全選択します。
次に、上部のメニュー:UV → 展開 を実行します。
すると、右側に展開結果が表示されます。
ガイドを開いてストレッチにチェックを入れると、カラー表示されます。
赤に近いほど歪みが多いことを表しています。
歪みが多いと見た目が汚くなるようです。
拡大表示をして、赤に近い箇所が無いかチェックします。
赤い歪みがあったり展開図に違和感があるときは、シームを入れ直したり、3Dモデルの手直しをしましょう。
僕の場合、内側にしっぽが生えていました…なんでだ?
あと、中心に隙間が開いていました。
3Dモデルの作成時に確認しておくべきミスかもしれません…
テクスチャペイント
UV展開が終わったら、テクスチャを作成してペイントします。
テクスチャペイントモードへの移行は、上部メニューのUV編集の横にあるテクスチャペイントをクリックします。
こちらもUV展開と同じように、2画面構成です。
テクスチャの新規作成
右側の画面にある新規ボタンをクリックして、テクスチャを作成します。
サイズが小さいと、3Dキャラを拡大したときにペイント部分がカクカクしたものになります。
サイズが大きいと、貼り付け処理に時間がかかり動きが重くなります。
メリットとデメリットを懸案しながらサイズを決めていくのですが、1024×1024か2048×2048、高解像度に対応させるときは4096×4096にすることが多いようです。
マテリアルの新規作成
作成したテクスチャを、マテリアルを経由して関連付けます。
初期状態ではマテリアルが存在していないので、新規で作成します。
マテリアルプロパティを開いて、新規ボタンを押します。
ベースカラーの左側の丸印をクリックします。
表示されたリストから、画像テクスチャを選択します。
新規や開くなどのボタンが表示されるので、その中から画像アイコンをクリックします。
一覧から、新規作成したテクスチャの名前を選択します。
ペイントする
あとは、塗り絵感覚でペイントしていきます。
ペイントは左側の展開図でも右側の3Dモデルでも、どちらでもおこなえます。
パーツを同じ色で塗りつぶすときは、展開図をフィルすると簡単です。
パーツを異なる色で塗る時は、3Dモデルを使用します。
以前使った色をスポイトで指定したいときは、展開図から吸い取りましょう。
3Dモデルで行うと明暗等が適用されてしまうので、期待した色にならないからです。
今回は、次のような感じで仕上がりました。
顔が適当すぎた…
なおテクスチャーはBlenderのデータとは別データとして保存します。
画像メニューで保存しましょう。
テクスチャペイントモードからレイアウトモードに移行させて、次のステップへ進みます。
リギング
最後にボーン(骨格)を入れて、3Dキャラと関連付けます。
この作業はリギングと呼ばれています。
非常に重要な作業なので、やり直せるように一度保存しておきましょう。
ボーンを作成する
ボーンは骨格の一つ一つの部品を指します。
このボーンを一つのオブジェクトにまとめたのが、アーマチュアです。
アーマチュアの追加
まずはオブジェクトモードに変更します。
次に股下のあたりで、【Shift】キーを押しながらマウスを右クリックします。
すると3Dカーソルが、その位置に移動します。
XとY座標が中心からズレていたら、値を入力して調整します。
座標の入力画面が表示されないときは、【n】キーを押してください。
次に 【Shift + a】 で追加メニューを表示して、アーマチュアを追加します。
3Dカーソルの位置に、最初のボーンが表示されます。
初期状態はボーンの一部が3Dモデルに隠れています。
オブジェクトプロパティの最前面にチェックをいれておきます。
ボーンの操作
初期状態のボーンは、3Dカーソルの位置に一つだけ作成されています。
ひし形のボーンの尖っている方がテール、他方がヘッドです。
まずは最初のボーンのテールとヘッドを移動して、股下からへその位置に合わせます。
移動はテールまたはヘッドの円を選択後、次のキーを入力します。
移動(自由): 【g】キー
移動(x方向): 【g】→ 【x】キー
移動(y方向): 【g】→ 【y】キー
移動(z方向): 【g】→ 【z】キー
オブジェクトの移動と同じですね。
位置が決まったら 【e】キーを押します。
すると、テールに新しいボーンを追加されます。
これは、胸の下あたりに合わせます。
再度【e】キーでボーンを追加して、今度は首の付け根に合わせます。
同様に首と頭にそれぞれボーンを追加して、全部で5つのボーンを作成します。
今度は首の付け根から、肩、上腕、前腕、手にボーンを作成します。
さらに最初のボーンのテール(へその位置)から、足の付け根、ひざ、くるぶし、足の指に向かってボーンを作成します。
中心のボーンと足をつなぐボーンは必要ないらしいです。
ボーン選択後、deleteキーで削除しておきます。
ボーンの対称化
中心と左側のボーンができたら、右側のボーンは自動で生成します。
まずは既存のボーンの名前を変更しておきます。
編集モードのまま、【a】キーでボーンを全選択します。
次に、上部の アーマチュア― → 名前 → 自動ネーム(左右) を選択します。
すると、左側のボーンの名前の最後に .L が追加されました。
次にもう一度 【a】キーでボーンを全選択して、アーマチュア― → 対象化 を選択します。
これで、左側のボーンが右側にコピーされます。
ボーンとキャラの関連付け
ボーンが完成したら、3Dモデルとボーンを関連付けます。
具体的には、ボーンを親、3Dモデルを子とする親子関係を設定します。
オブジェクトモードに変更して、【Shft】キーを押しながら3Dモデル、ボーンの順番で選択します。
次に【Ctrl + p】キーを押します。
ペアレント対象メニューが表示されるので、自動のウェイトでを選択します。
これで、ボーンとキャラが関連付けられました。
ここで、名前を付けて保存しておきます。
動かしてみる
せっかくなので、少し動かしてみます。
その前に保存してなかったら、保存しておきます。
オブジェクトモードから、ポーズモードに切り替えます。
ボーンの接続部分を選択して 【g】キーを押します。
マウスを移動すると、ボーンが連動して動きます。
少しおかしな動きをします…
本来ならウェイト調整を行うようですが、少し高度なので今回はパス。
名前を付けて保存したデータを読み込んで、ポーズモードの前に戻します。
Unityで動かす
最後に、3DモデルをUnityで動かします!
やっとここまできたよ…
3Dモデルのエクスポート
BlenderのデータをUnityで使える形にFBX形式でエクスポートします。
上部のファイルメニューから、エクスポート → FBX(.fbx) を選択します。
デフォルトのままエキスポートすると下絵なども含まれてしまうので、出力画面のオプションで調整します。
とりあえず、対象のチェックを全部外して、オブジェクトタイプをアーマチェアとメッシュのみ選択しました。
今回はこれでうまくいきましたが、状況によっては選択を変える必要があるかもしれません。
ちなみに、ランプをエクスポートすると、Unityで表示したときに3Dキャラの上面が真っ白になります。
Unityで3Dモデルのインスタンス内のランプを非アクティブにすることで無効化できますが、エクスポート対象から外しておいた方がめんどくがなくていいかもしれません…たぶん。
アニメーションアセットのインポート
Unityに3Dモデルを取り込む前に、アニメーション動作を組みこんであるアセットをUnityにインポートしておきます。
次のリンク先をクリックして、Unityのアセットストアを開きます。
「basic motion free」を検索して、マイアセットに追加します。
Unityで、メニュー:Window → Package Managerを選択して、パッケージマネージャを開きます。
Package:My Assetsから、Basic Motion FREEをダウンロード後、インポートします。
Unityに取り込む
UnityのProjectウインドウに、エクスポートしたFBXファイルと、テクスチャ画像をドラッグ・アンド・ドロップします。
ドラッグ・アンド・ドロップしたFBXファイルを選択して、Inspectorウィンドウにコンポーネントを表示します。
Inspectorウィンドウで Rig を選択して、Animation Typeを Humanoid に変更します。
Applyで適用します。
インスタンスを作成
SceneウインドウにFBXファイルをドラッグ・アンド・ドロップして、インスタンスを作成します。
次に、インスタンスのInspectorを開きます。
AnimatorコンポーネントのControllerに、インポートしたアニメショーンアセットを適用します。
Animatorコンポーネントが表示されていないときは、Add Componentで追加してください。
今回は、Jumpを選択してみました。
アニメーションする
最後に再生ボタンを押すと、3Dキャラがアニメーションしてくれます。
はいっ
じゃーーー
んぷ
もう一回
じゃーーー
んぷ
いいねっ!
更新日:2023/06/15
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記事の内容について
こんにちはけーちゃんです。
説明するのって難しいですね。
「なんか言ってることおかしくない?」
たぶん、こんなご意見あると思います。
裏付けを取りながら記事を作成していますが、僕の勘違いだったり、そもそも情報源の内容が間違えていたりで、正確でないことが多いと思います。
そんなときは、ご意見もらえたら嬉しいです。
掲載コードについては事前に動作確認をしていますが、貼り付け後に体裁を整えるなどをした結果動作しないものになっていることがあります。
生暖かい視線でスルーするか、ご指摘ください。
ご意見、ご指摘はこちら。
https://note.affi-sapo-sv.com/info.php
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