【JavaScript】 2バイト以上のTypedArrayバイナリ保存はエンディアンに注意
更新日:2021/07/06
JavaScriptのDataViewまたはTypedArrayのバイナリ保存の方法について、次の記事で紹介しています。
しかし2バイト以上のTypedArrayは、エンディアンについて考慮する必要があります。
そこで今回は、上記の二つの記事の補足として、2バイト以上のTypedArrayをバイナリ出力するときの注意点についてお伝えします。
2バイト以上のTypedArrayとエンディアン
2バイト以上のTypedArrayをバイナリ出力したとき、出力されたデータはJavaScriptエンジンによって異なります。
これはエンディアンという概念によるものです。
エンディアンとは、2バイト以上のデータをメモリに格納するときの順番を既定したものです。
例えば、次のような2バイトデータがあるとします。
0x1234
ビッグエンディアンは、このデータを次の順番でメモリに格納します。
←下位アドレス | アドレス増加分 | 上位アドレス→ | |||
+1 | +2 | ||||
12 | 34 |
リトルエンディアンは、次のように順番が逆になります。
←下位アドレス | アドレス増加分 | 上位アドレス→ | |||
+1 | +2 | ||||
34 | 12 |
詳しくは、こちら読んでみてください。
■エンディアンとは何か調べてみた
では、TypedArrayのエンディアンはどちらでしょうか?
答えは、不明です。
JavaScriptの言語仕様では、JavaScriptエンジンを作成するエンジニアに一任されています。
どちらかのエンディアンで固定されているかもしれませんし、CPUのエンディアンを読み取っているかもしれません。
後者の場合は、同じJavaScriptエンジンでもエンディアンが異なることになります。
以上のことから、2バイト以上のTypedArrayから作成したバイナリデータを、異なる環境間でやりとりするのは危険が伴います。
対処法
2バイト以上のTypedArrayを出力する場合、新規バッファと共にDataViewを作成して、出力データをリトルエンディアン(またはビッグエンディアン)でコピーしてから、ファイルに書き出します。
2バイト以上のTypedArray出力(Node.js)
const fs = require("fs");
// 出力したいデータ
const u16 = Uint16Array.of( 0x1122 , 0x3344 , 0x5566);
// 出力データと同じサイズのバッファー確保
const dataView = new DataView( new ArrayBuffer( u16.byteLength ) );
// 出力データをビッグエンディアンでコピー
u16.forEach( (val,index) =>dataView.setUint16(index * 2 , val , false));
// 変数dataViewをバイナリ出力
fs.writeFile("./binary.dat", dataView, err => {
if (err) throw err;
console.log("出力しました");
});
ブラウザでのファイル出力は、【JavaScript】 ArrayBufferとTypedArray-メモリを確保してアクセスを参考にしてください。
2バイト以上のTypedArrayを読み込む場合は、上のコードと逆のことをおこないます。
2バイト以上のTypedArray読み込み(Node.js)
const fs = require("fs");
fs.readFile("./binary.dat", (err, result) => {
if (err) throw err;
const u16 = new Uint16Array( result.buffer );
const dataView = new DataView( result.buffer );
for( let i = 0 ; i < u16.length ; i ++ )
u16[i] = dataView.getUint16( i * 2 , false);
});
更新日:2021/07/06
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