【JavaScript】DOMが構築されてから実行する方法(async・defer属性対応)
更新日:2023/02/10
JavaScriptでDOM要素を操作する時は、DOM要素が構築されるのを待つ必要があります。
しかし外部スクリプトを読み込む場合、属性によっては実行されるタイミングがズレた結果、上手く動作しないことがあります。
そこでasync・defer属性を含めて、DOM要素の構築後に処理を開始できるような仕組みをお伝えします。
DOM構築前に操作するとエラー
次のコードは、DOM要素にテキストを設定しています。
<script>
document.getElementById("id1").innerText = "Hello";
</script>
このコードを実行すると、次のようなエラーがデベロッパーツールのコンソールに表示されます。
TypeError: Cannot set properties of null (setting 'innerText')
DOMが構築されていないためid属性に"id1"を持つ要素を取得できないため、document.getElementById("id1") は nullです。
nullに対して、innerText プロパティを参照しようとしたためにエラーが表示されたのです。
DOMの構築を待つ方法
正常にDOM操作を行うには、DOM構築が終わるのを待つ必要があります。
async・deferを考慮しないケースと、するケースに分けて紹介します。
async・deferを考慮しない場合
次のように、インラインスクリプトやasyncまたはdefer属性を使用しない外部スクリプト読み込みについて、考えてみます。
<script>
// インラインスクリプト
</script>
<script src="https://xxxx.xx"></script>
このケースは、DOMContentLoadedイベントで処理を行います。
document.addEventListener("DOMContentLoaded",()=>{
document.getElementById("id1").innerText = "Hello";
});
コードが短い時は、外部ファイルよりもインラインの方が効率がいいです。
そのため、上記のようなコードを使用するケースが多いです。
async・deferを考慮する場合
次は、async・deferを考慮する場合です。
状況としてはライブラリとして配布するときなどですね。
同じ外部スクリプトを、次のように3種類の方法で読み込み可能にします。
<script src="https://xxxx.xx"></script>
<script async src="https://xxxx.xx"></script>
<script defer src="https://xxxx.xx"></script>
通常はscriptタグがあると、DOM構築を中断して外部ファイルを読み込み実行後に、DOM構築を再開します。
asyncとdeferは、DOM構築と並行して読み込みます。
そして、次のようなタイミングで実行します。
defer: DOM構築後、読み込み完了を待ちDOMContentLoadedの前に実行される。
DOMの構築状況を確認して、構築前ならDOMContentLoadedイベントの登録を、構築された後ならそのままDOM操作を行えそうですね。
DOMの構築状況は、document.readyStateで確認できます。
document.readyStateの値 | 意味 |
---|---|
"loading" | DOM構築中 |
"interactive" | DOM構築完了。ただし画像等は読み込み中 |
"complete" | 全て読み込み完了 |
document.readyStateが"loading"かどうかを確認すればよさそうです。
if( document.readyState === "loading" ){
document.addEventListener("DOMContentLoaded",()=>{
document.getElementById("id1").innerText = "Hello";
});
}else{
document.getElementById("id1").innerText = "Hello";
}
関数化してみます。
window.testFunc = (( func )=>{
const paramQueue = [];
let EnabledDOMContentLoaded = false;
const setDOMContentLoaded = ()=>{
if( !EnabledDOMContentLoaded ) {
document.addEventListener("DOMContentLoaded",()=>{
paramQueue.forEach( e=>func( ...e ) );
});
}
EnabledDOMContentLoaded = true;
};
return (...arg)=>{
if( document.readyState === 'loading' ){
paramQueue.push(arg);
setDOMContentLoaded();
}else{
func( ...arg );
}
};
})( // DOM操作を行う関数
(id,text)=>{
document.getElementById(id).innerText = text;
}
);
少しだけ汎用性を考えて、DOM操作をおこなう関数を即時関数の引数で渡しています。
また、次のように複数回呼び出されるケースを想定しています。
testFunc( "id1" , "こんにちは" );
testFunc( "id2" , "こんばんは" );
testFunc( "id3" , "おはよう" );
更新日:2023/02/10
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