【VBA】フォルダをコピーする方法
更新日：2024/01/18
VBAで既存フォルダをコピーする方法をお伝えします。
フォルダをコピーする関数とメソッド
VBAにはフォルダの名前を変更と削除のステートメントがありますが、コピーするステートメントはありません。
そこで外部ライブラリ『Microsoft Scriptiong Runtime』を使用します。
このライブラリでファイルをコピーする方法は2つあります。
- FileSystemObjectオブジェクトのCopyFolderメソッド
- FolderオブジェクトのCopyメソッド
1のCopyFolderメソッドは、複数のファイルを一括でフォルダにコピーすることができます。
2のCopyメソッドは、Folderオブジェクト内に含まれる更新日付やサイズ等のファイル情報を使用できます。
コピー前にこれらの情報を確認する必要があるときは、Copyメソッドを使用します。
そのため3のMoveメソッドを使用する必要が無いケースがあります。
VBA関数でのフォルダ情報取得については、次のページをご覧ください。
■【VBA】フォルダの情報をサクッと取得する方法
CopyFolderメソッド
CopyFolderメソッドは外部ライブラリのWindows Script Runtimeに含まれているFileSystemObjectオブジェクトのメンバーです。
FileSystemObjectオブジェクトの取得方法は二つあります。
一つは、文字列"Scripting.FileSystemObject"をCreateObject関数に渡す方法です。
Dim fso As Object
Set fso = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
もう一つはVBエディタのメニュー：ツールから参照設定画面を開いて『Microsoft Scriptiong Runtime』を参照設定してから次のコードを実行する方法です。
Dim fso As New Scripting.FileSystemObject
参照設定をおこなうと、コード入力時にメソッド名候補が表示されます。
入力ミスを防げるので便利です。
構文
FileSystemObjectオブジェクト.CopyFolder Source , Destination , OverWriteFiles
- Source: コピー元フォルダパス
- destination: コピー先フォルダパス
- OverWriteFiles: 省略可能。既存フォルダ・ファイルを上書きするかどうか
Sourceの最後のフォルダ名にワイルドカードが含まれる場合は、destinationのフォルダ内にコピーされます。
ただしdestinationのフォルダは存在している必要があります。
ワイルドカードが含まれない時場合は、Source内のファイルとサブフォルダがdestinationにコピーされます。
destinationのフォルダが存在していない場合作成されます。
コピーは1フォルダ、1ファイルごとに順番に行われます。
読み込み専用等で上書きできない時点でエラーが発生します。
そのため、中途半端にコピーされた状態で終わる可能性があります。
OverWriteFilesの規定値は、Trueです。
使用例
CopyFolderメソッドの使用例です。
次のコードはfolderで始まるフォルダを、dstFolder内に一括でコピーしています。
Sub copyFileSample()
Const sourceFolder As String = "C:\Users\xxx\Documents\folder*"
Const destinationFolder As String = "C:\Users\xxx\Documents\dstFolder"
Dim fso As New Scripting.FileSystemObject
On Error GoTo ErrorHandler
fso.CopyFolder sourceFolder, destinationFolder, true
MsgBox "コピーしました"
FinalHandler:
On Error GoTo 0
Exit Sub
ErrorHandler:
MsgBox Err.Description & "(" & Err.Number & ")", vbCritical & vbOKOnly, "エラー"
Resume FinalHandler
End Sub
Copyメソッド
CopyメソッドはFolderオブジェクトのメンバーです。
Folderオブジェクトは、FileSystemObjectオブジェクトのGetFolderメソッドで取得します。
■Folderオブジェクトのプロパティ|【VBA】フォルダの情報をサクッと取得する方法
構文
set Fileオブジェクト = FileSystemObjectオブジェクト.GetFolder( FolderPath ) Folderオブジェクト.Copy Destination , OverWriteFiles
- FolderPath: コピー元フォルダパス
- destination: コピー先フォルダパス
- OverWriteFiles: 省略可能。既存フォルダ・ファイル上書きするかどうか
ワイルドカード指定はできません。
OverWriteFilesの規定値は、Trueです。
使用例
Copyメソッドの使用例です。
次のコードはフォルダの作成日時が2023/10/10以前のとき、別名でコピーしています。
Sub copySample()
Const sourceFolder As String = "C:\Users\xxx\Documents\folder*"
Const destinationFolder As String = "C:\Users\xxx\Documents\dstFolder"
Dim fso As New Scripting.FileSystemObject
Dim fo As file
On Error GoTo ErrorHandler
Set fo = fso.GetFolder(sourceFolder)
If fo.DateCreated < #10/10/2023# Then
fo.Copy destinationFolder , True
End If
FinalHandler:
On Error GoTo 0
Exit Sub
ErrorHandler:
MsgBox Err.Description & "(" & Err.Number & ")", vbCritical & vbOKOnly, "エラー"
Resume FinalHandler
End Sub
更新日：2024/01/18
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